令和7年 4月・5月
2025年4月20日
気候の良い時期になりました。これから夏までの間はたくさん園庭で遊ぶことができる季節です。
幼稚園の園庭では「おにごっこ」をしている子ども達の姿が見られます。なんとなく見ていると、ただ追いかけっこをしているだけですが、よく観察していると年齢によって「おにごっこ」も変化しています。「低年齢の子ども達のおにごっこ遊び」は、鬼さんが走るとみんなが走るおにごっこ。一斉に走り出して、ただただ走って楽しんでいます。一方、「年長さんのおにごっこ遊び」になると鬼さんと自分との距離を計算しながら、自分の走力と相手の走力を比べて、ぎりぎりまでの駆け引きを楽しんだり、鬼さんの走るルートの予想と自分の逃げ道ルートを計画して楽しんだりしています。また、その時々の独自のルール(高い所はダメ、触ったら凍って動けないけど、仲間がタッチしたら溶けるから走れる、バリア禁止)など、その日の参加メンバーと話し合いをしながら、その日のルールを決めて遊びが展開し複雑な遊び方を子ども達が創造しながら楽しんでいます。一見、はたから見たら「同じおにごっこ遊び」をしているだけですが、実は年齢に応じた遊び方の中から、「距離と速度」「予想と計画」「特別ルールの有効活用」などを感覚的に獲得しながら遊んでいます。
おにごっこに限らず、遊びの展開、発展の中から獲得できることもあります。大人は遊びの展開が広がるようにアドバイスしたり、話し合って決める方向へ誘導したり、無理なルールや一方的なルールは見直すような声掛けをしながら、色々な遊びの中から子ども達が考え、遊びを展開させ発展へつながるような手助けをしていきながら遊びの時間を見守り過ごしてみることも大切ですね。